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2007年 11月 20日

難民医療と救急医療

救急医療と言えば聞こえは良いが果たしてそうであろうか?

たしかに急性期のinterventionで助けれる事は多いし、やりがいのある仕事だ。

しかし、多くの患者は一時的なinterventionで改善する訳ではなく、
その後さらに悪くならないように、侵襲を加えないように、注意深く、辛抱強く、
患者を観察し、患者自身が治癒する方向に持って行くのが主な仕事だと
私は考えている。
これは、言い換えれば、様々な先端医療機器や労力を使ったスーパーな対症療法と言える。

この対症療法をやりがいと感じた者は救急に残り、
そうでないと感じた者は外科や他科へ移って行くような気がする。

私は、なんとなくこの対症療法が好きだ。

難民医療も実は、対症療法なのかもしれない、、、

緒方貞子がその著書(The Turbulent Decade)で皮肉を込めて述べている。

”There are no humanitarian solution to humanitarian problem.”

もちろん、本意ではないのだが、何か分かるような気がする。

難民問題を解決するのは、人道支援ではなく”政治”である。

でも、その間の対症療法は我慢強く、そして誰かがしようじゃないか、と。

治癒するかどうかを患者自身が一番分かっているように、この先どうなるかは
難民自身が一番良く知っているような気がしてならない。

by asaitei | 2007-11-20 06:27 | Dadaab


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